認知症外来のご案内
当院には複数の認知症専門医が在籍しており、外来診療を行っております。
専門的な治療や検査はもちろん、日常生活の支援にも力を入れております。
現在かかりつけの医療機関がある方につきましても連携を図りながら、その方に最も適した医療の提供を目指してまいります。
認知症とは(早期発見の必要性)
認知症ってなに?
認知症とは【認知機能障害により、社会生活機能が障害される疾患】ですが、ちょっとわかりにくいので、すこし噛み砕いて説明します。
わかりやすくすると?
認知機能とは、記憶・判断・意思の機能のことです。ここにトラブルが起こると、生活していて困ることが増えてきます。
これが認知症です。
どうすればいいの?
残念ながら、現在の医学では認知症自体の完治は困難です。
しかし、認知症を早期発見して困った症状を抑え、あらかじめ社会的なサポートを準備しておくのは、本人や介護する方々の負担を大きく減らします。
よく見られる症状
認知症には【中核症状】と【行動・心理症状】があります。
【中核症状】
中核症状は、認知機能の低下そのもので起こる症状です。
認知機能というのは記憶・判断・意思の機能なので、忘れることが多くなったり、買い物や料理をうまくできなくなったり、言葉が出にくくなったりします
【行動・心理症状】
行動・心理症状はBPSDとも呼ばれ、行動や気分の変化が出てきます。
症状は人によって異なりますが、典型的なものですと、怒りっぽくなる、物を盗まれたと思い込む、眠れなくなる、手助けを拒否する、やる気がなくなる……といった症状があります。
行動・心理症状は周囲の人が困ってしまうことも多いです。
診察の流れ
初診
初めてご来院された方には、お困りのことを伺います。
ご本人が困っていなくても、ご家族が困っているケースもあります。
検査
お困りごとを伺ったうえで、必要な検査を行います。
診断
初診で確定診断ができる場合と、慎重に判断しなければならない場合があります。
いずれの場合でも、お困りごとの解決策を一緒に考えます。
主な検査内容
・採血
お体の不調が原因で、認知症のような症状が出る方もいらっしゃいます。
必要な場合は採血で検査を行います。
・改訂長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)
5~10分程度で行え、簡便ですが非常に有用な認知機能の検査です。
針を刺すような痛い検査ではなく、いくつかの質問をして、お話を聞かせてもらうようなリラックスして受けていただく検査です。
・頭部CT
認知症では、脳の特定の部分が萎縮するといった特徴的な変化が現れることがあります。
また、脳腫瘍や出血などが原因で認知症のような症状が出ていないかの確認も同時に行えます。